本当にユーザーにとって必要なのか考えたいページやUI

Webのデザイン・UIとトレンドの移り変わりはとても早く、少し前に当たり前だったことがそうでなくなる、廃れていく、ということはよくあることです。今回は、実際に弊社の案件でもよく議論になる、以前は割と当たり前だったが今は変わってきていることについて書きたいと思います。

1.リンク集ページ

制作の最初にサイトマップを決めるときに、たまに「お役立ちリンク集みたいなページがあった方がいいのでは?」というお話をいただきます。なぜ必要かを伺うと「昔からそういうページよくあるじゃないですか」という答えが返ってくることが多かったりします。

昔は、確かにどのwebサイトも「リンク集」ページがありました。これはなぜかというと2000年代前半、検索エンジン対策、今で言うSEOで、「相互にリンクしていると検索結果の順位が上がる」と言われていて、昔は被リンクがあるだけで順位が上がることも珍しくなかったので、とにかくリンクを集めまくった結果生まれたページです。その名残が今も残っていて、関連団体のリンク集やお役立ちリンク集を作ろう、という話になることが多いのだと思います。

リンク集自体が悪いとは言いませんが、「それは本当にユーザーが欲しているか?ユーザーの役に立つか?」を考えるが重要です。リンク集は大抵の場合、ユーザーではなく、そのサイトの持ち主である個人や、企業・団体のメンバーの役に立つ、という場合が多いです。
また、リンクを大量に集めただけのページを作るとGoogleからペナルティーを食らうこともあるので、制作する立場からすると、なくてもいいのでは、と思うことも多いです。

2.記事詳細画面の「次へ」「前へ」ボタン

ブログやお知らせの、個別の記事ページで見るボタン。1つ前の記事、または次の記事のページへ遷移するためのボタンです。

特にブログ記事については、検索結果やSNSから流入して、その記事だけ読んで離脱する傾向が高いため、ユーザーが「次へ」「前へ」をクリックしてくれる確率はかなり低そうです。

もしボタンをつけるなら、「次へ:記事タイトル」「前へ:記事タイトル」というように、ユーザーの興味を引くかもしれない要素を入れたほうがよさそうです。
ニュースサイトやコラムサイトで、1記事で複数ページに分割されている場合に「次のページ:(次ページ内容の要約)」と表示されているのも、「続きが気になる」と思ってもらって、離脱率を低めたいからです。

フォトギャラリーなど、最初から複数ページを見ることが分かっているようなコンテンツの場合は、「次へ」「前へ」は必要だと思います。

3.簡易なフォームの「クリア」ボタン

お問い合わせフォームや登録フォームにある「クリア」「入力内容をクリア」ボタン。みなさんは使ったことがありますか?私は少なくともここ5年くらいは使った記憶がありません。むしろ、

[ 送信 ]  [ クリア ]

という順でボタンが並んでいて、間違ってクリアをクリックして、入力した時間を無駄にしてしまい、ガッカリしたことは何度もあります。
さらに言えば、ボタンが左右に並んでいる場合は、右側にある方が”先に進む”、”決定する”という意味のボタンであるべきです。

上記のような操作ミスによるデメリットしかない、まさに無駄なボタンがなぜ多く存在していたのか定かではありません。
想像で言うなら、業務システムなどでかなり多くの項目を消したい場合に「クリア」があったほうが便利、ということがあってその名残なのかもしれません。

なお、家電やファッション系のECサイト、不動産関連など、検索条件の設定が複雑なもので「検索条件のクリア」のボタンはあった方が便利なのは間違いありません。
ただし、そのクリアボタンは「検索」ボタンと明確に位置かデザインが異なっているものでないと、やはり間違ってクリアしてしまうケースが出てくるので、気をつけたいところです。

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