寒〜い場所で撮影するということ

僕は広島県の瀬戸内沿いで生まれ育ちました。
つまり、「寒さ耐性」がとても低い。

それなのにたまたま寒い場所での撮影が重なってしまった、そんなお話です。

* *

韓国ソウルでの撮影のお仕事が来たのは昨年末のこと。

・知らない街での移動は大丈夫か?
・録音は大丈夫か?

など、海外撮影で気になることはいろいろあれど、僕が一番気になったのは、寒さでした。

撮影は1月。
現地の天気予報を見ると、ちょいちょい氷点下になっている。

過去に、横浜で1月に映画撮影に参加し、あまりの寒さに身動きできなくなった経験があったので、正直ビビってしまいました。

結論から書くと、日中のソウルはそれほどでもなくやり過ごせたものの、夜は「人生で一番寒い」を経験しました。

そしてそれから2週間後、この「人生で一番寒い」記録をあっさり塗り替えることになります。

次は札幌でした。
スマートフォン動画のワークショップを開催するためです。

今回、2か所の寒い場所での撮影を通して、しっかり覚えておこうと思ったことをいくつかまとめます。

【1】機材はバッテリーが問題

 

寒い場所では、バッテリーをどうするかが最重要課題だと思います。
僕自身は検証はしていませんが、バッテリーの減りは早いと言われていますし。

・現地で充電できる体制を整えておく。
・予備バッテリーをできるかぎり用意する。
これらが必須でしょう。

ただ、海外の場合は電圧の問題もあるので、現地に合った変換器とコンセントの準備が欠かせません。
また、飛行機会社によっては、バッテリー持ち運びに制限もあったりするので注意が必要ですね。

さらに、ホテルではコンセントはよくて2ヶ所でしょう。しかし機材の充電は多岐に渡ります。タコ足コンセント・複数のUSBポートなども持参することになります。

今回は極寒と言われるレベルではありませんでしたが、氷点下でも機材だって寒いわけです。
一眼レフの電源をONにした後、起動するまでの時間がこころなしか遅い。
いや、間違いなく遅かった。

思わず懐に入れてさすってやりたくなりました。

【2】機材そのものが冷たくなる

さすってやりたい、と書きましたが、しかし屋外ではその機材そのものも冷たくなります。素手で持つのは辛いため、手袋は必須です。

しかし手袋をすると、手が滑って機材を落としやすくなるため(内側に滑り止めは付いているものの)、一眼レフはストラップを手首に絡ませ、スマホはハンドルをつけて撮影しました。

また、一眼レフもスマホもタッチパネル式です。
手袋は、タッチパネル対応のものを選んでいましたが、実際に使ってみるとなかなか反応せずに焦ることも。

結局、片手の親指や人差し指を適宜取り出してしようすることになりました。

【3】服装の温度調節が難しい

寒いからあれもこれも着込んで行け、というのはよくあるアドバイスです。
しかし、荷物はいつも機材でパンパンな上に、寒さ対策の服装はかさばるわけです。

常に着込んでおけばいいのでしょうが、移動中の車内とか、室内では暑くて仕方ない。

撮影中は背中にでっかいカメラバッグ、両手もカメラでふさがっているので、暑さ・寒さの着替えができず辛かったです。
服を脱いでも手に持てない。

服の前を開けて調節をする、くらいしかできず、これは仕方ないのでしょう。

【4】いつもの動きと勝手が違う

(1)移動に時間がかかる

札幌出身の知り合いから「とにかく足元に気をつけろ」と言われました。
持っている中で一番強そうな靴を履いて行きました。

そして、できるだけ足を上げないよう、ゆっくり歩く。

「この距離ならこのくらいの時間で歩く」という自分の尺度がまったく使えないということが分かりました。

また人間だけではなく、雪が積もっているためタクシーを使ってもゆっくりでした。
これは撮影計画にとって重要な視点です。

(2)動きがもたつく

いろんなものにぶつかったなあ、と思います。
着込みすぎて身体がいつもよりも膨れ上がっているため、幅の感覚が狂う。

それに動きがとにかくもたつきます。
カメラバッグを背中に背負うときも、もう片方の手がとどかない、とか。

耳を覆うニット帽をかぶっていたため、耳も遠くなります。

(3)思考力が低下する

あれだけ寒いと、いろんなことがどうでもよくなるんだなあと思いました。
思考力も低下してしまうので、段取りはしっかり用意することが必須。

僕はもともと、事前に決められるところは徹底的に詰めるタイプでなので、(場合によっては15分刻みの)手取り足取りメモをいつも用意しています。

当日、現場ではそのとき考えるべきことに集中したいためで、今回はこれがとても役立ちました。

* *

余談ながら、冬の札幌の地下鉄や電車は、床がいつも濡れてるなあという印象でした。
靴に雪がついてきて、車内で溶けるためです。

気持ち的に、カメラバッグを濡れた場所には置きたくありません。
腕が疲れても下に下ろせない。そんなところも勝手が違いました。

寒い場所での撮影。
機材の問題よりも、人(自分)の問題の方が多いな、と思いました。

次なる寒い撮影のために準備したいと思います。

profile〈オリカワシュウイチ〉


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