デザイナーが見た「ゼルダの伝説」のユーザーインターフェイス

デザイナーが見た「ゼルダの伝説」のユーザーインターフェイス

前回・前々回とNintendo Switchの話題が出ておりますが、その話をするならデザイナーの私も黙ってはいられない!ということで、私も同じく熱中してしまったNintendo Switchのゼルダの伝説のユーザーインターフェイスの話をしたいと思います。

テレビゲームにおいてのユーザーインターフェイス(以下:UI)とは、ゲームの世界とプレイヤーの現実を繋ぐ重要な要素です。Nintendo Switchのゼルダの伝説のUIはカラーやフォント、視点の誘導箇所に至るまで、これでもかというほどユーザー視点にたったUIの構築がなされています。その中でも、とくに私が素晴らしいと感じた同作のUIの工夫をいくつかご紹介させてください。

実写でもアニメでもない、嫌味のないシェーディング

3Dのゲームの場合、3Dの世界のテイストを決めるのがシェーディング(※1)なのですが、シェーディングには非常に沢山の選択肢があり、これだ!というものを決めづらいのですが、同作ではこれしかないというシェーディング処理がなされています。全体を通して違和感を感じることがないことも実はかなりすごいことだったりします。

白のようで白ではない、ゼルダホワイト

自然界には完全な白はないということで、同作で使用されている「白色」は、すこし黄色みを帯びたカラーが使用されています。
この白はゼルダホワイトと呼ばれ、UI・タイトルロゴ・パッケージ・フェードアニメーションにまで使用され、作品全体のトーン統一の基礎となっています。

ゼルダの世界観を文字だけで表現した合成フォント

ゲーム内に度々でてくるフォントですが、かな部が「ロゴGブラック」、漢字部が「ラグランパンチ」という販売元の違うふたつのフォントを組み合わせて使用しています。
どこか懐かしいのに、非常に個性的なフォントフェイス。個性的なフォントの合成は非常に難しいのですが、これらのフォントの選択から合成に至るまでのセンスに感動しました。

いかがでしたでしょうか。こういった特長の他にも、これらのUIコンセプトを実装するエンジニアの努力も見え隠れする同作。「ゲーム体験を濃厚にするための無ければ無いほうがいいUI」・「ゲームではUIを無くすことはできない」という相反するテーマを、グラフィック・フォント・仕様設計・アニメーションのすべての段階において非常に高いレベルで融合させたという好例がNintendo Switchのゼルダの伝説だと思います。ゲームに興味がない方もぜひ一度見ていただけると嬉しく思います。

※1 シェーディング

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